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日本語訳って実は微妙に意味が違うことも?

2021.06.30  英単語

今日地理の授業で『梅雨』って東アジアにしか無いって先生が言ってたんだけどさ

梅雨? ……ああ、『rainy season』……雨季の事ね

……うき? うきって『雨の季節』って書く雨季? あれってアフリカとかの話じゃないの?

梅雨って言うのは確かに東アジア独特なんだけど、英語では熱帯地方の雨季と区別する言い方は無いのよね

何で?

アメリカにもイギリスにも四季はあるけれど梅雨みたいなものが無いの。だから気候の違う土地で特に雨の多い時期を『rainy season(雨季)』っていう風に呼んでいるのよ

そっか。向こうには無いから雨季と梅雨って同じようなものみたいになってるんだ

そゆこと。言葉って案外ざっくり思考なのよね。例えば『休暇』なんてのは、逆に日本語の方が一括りに言っちゃってるわね

休暇?

「えーと、英語だと『vacation』『holiday』『break』って言う言い方なんかがあって、使われ方も使われる地域もバラバラなんだけど、日本語だと『休暇』とか『休み』って言う意味で一括りにされてるわよね。英語だと期間の長さなんかで区別されていたりするんだけど

そんなに違うこともあるんだ……

  • 『vacation』(長めの休暇を指す場合が多い)
  • 『holiday』(長めの休暇を指す場合が多い)
  • 『break』(休憩時間的な意味での使用が一般的だが、短めの休暇をさして使う事もある)

土地の文化や風習や言葉の出来上がっていく経緯なんかも違うから、同じものでも意味合いが実はちょっと違うものとかもあるのよ

例えば?

んー……そうね例えば……挨拶の『いただきます』……とか?

へ? あっちの人っていただきますって日本のと意味違うの?

違うって言うか……ぴったりあう言葉が無いのよね

無い? 『いただきます』が無いってこと?

そう。キリスト教の家庭なんかでは食前にお祈りしたりすることもあるけれど

お祈り?

あっちでは、いくつかの宗教では食べ物って神様がくださった恵みなのよ

そうなんだ……

で、日本の場合は生産者の人達や、あとは自然そのものに向けた感じらしいわ。実際に『いただきます』が挨拶として普及し始めたのは国が礼儀作法を広めようとした明治時代以降って話もあるのだけれど

土地によってご飯に対する考え方が違うと意味も全然違うんだ……

そうね。挨拶やなんかは特に成り立ちも大きく異なるから、英語に限らず調べてみても面白いかもね

  • いただきます⇒該当する言葉が無い(キリスト教圏では食前にお祈りをする家が多い)
  • ごちそうさまでした⇒これも厳密に同じものは存在しない(近い意味で料理の提供者にお礼を言う事が多い)
  • サイン⇒日本人が考える有名人のサインなどは『autograph』(オートグラフ)で、『sign』(サイン)や『signature』(シグネチャー)は署名と言うニュアンス